中国地方の中心都市「広島県」の特性とは？

どういう都市なの？

まずはどういう都市なのかを知るところからはじめましょう。中国地方に位置している広島県の人口は約280万人。県庁所在地の広島市は政令都市にも指定されています。また、世界ではじめて、原子爆弾の爆撃を受けた街として世界中に名が知れ渡っています。
広島県は北側が鳥取県と島根県、東側が岡山県、西側が山口県と隣接し、南には瀬戸内海が広がっています。県の中心には江の川が流れ、北は脊梁山地、南は平野となっています。瀬戸内海や中国山地の山々など、自然を感じられるスポットがたくさんあり、マリンスポーツやキャンプ、登山などのアウトドアも楽しめますよ。
県庁所在地は広島市。県内で人口が最も多いエリアです。広島市は路面電車の街としても有名ですが、運行を開始したのはなんと大正元年。100年以上昔から市民の足として活躍しています。今では広島市のシンボル的存在なのだとか。

気候は？

観光で訪れるのと実際に生活するのは全然違いますよね。移住を考えているなら気候についても知っておくと良いですよ。
広島県を一言で表すと、「夏は暑く冬は寒い街」です。1年の中で最も寒暖差が激しいのは春。3月の平均気温が大体10℃前後なのに対し、5月の平均気温は20℃前後、と結構差があります。桜が咲き、心地良い季節ですが、空気の乾燥や黄砂によるアレルギー症状に悩んでいる人も少なくありません。
夏になると晴天が続き35℃を超える暑さが続くことも。真夏の瀬戸内海沿岸では一時的に風が止む「瀬戸の夕凪」という現象が起きることもあります。気温が高いのに風がないので体感としてはかなりの暑さを感じるようです。快適なのは紅葉が楽しめる10～11月頃でしょう。春ほど肌寒くなく観光のベストシーズンでもあります。冬は平均気温が7℃前後ですが、0℃以下になることもあります。積雪量は地域で異なり、山間部は降雪量が多いため1メートル以上降り積もりますが、瀬戸内海沿岸はほとんど降らず晴天の日も多いです。

忘れてはいけない歴史

豊かな自然と都市の快適さの両面を感じられるのが広島県の大きな魅力です。ですが、広島の特性を知るために外せないものもあります。それは広島市にある「原爆ドーム」。広島県と聞いて最初にイメージする人も多いのではないでしょうか？
原子爆弾が投下されたのは第二次世界大戦末期の1945年8月6日でした。アメリカの爆撃機B-29によって広島市中心部の上空に投下され、一瞬にして市街地が破壊、およそ13万人の命が失われました。戦争の悲惨さを物語っている原爆ドームは同じ過ちを繰り返さないために、戒めと願いを込めた負の遺産として残されています。